もぐもぐ。ソラジロウです。
日本人は発酵食品が大好物ですよね~醤油、味噌、日本酒も全て発酵させて作る日本伝統の食品ですが、チョコレートも発酵食品だったって言ったら信じますか?
甘くて香ばしいのに発酵食品??どこが?と思うかもしれませんが、今回はチョコレートの「発酵」という部分に絞って調べてみました。
一緒にチェックしていきましょう。
チョコレートの発酵は謎だらけ
カカオの樹から収穫されたカカオポッドは硬い殻を割りカカオ豆を中から取り出し、木箱に入れたりバナナの葉に包んだりして発酵させます。
5~7日ほど放置するだけでチョコレート独自の香りが後ほど付くことになるのですが、実はどんな微生物があの独特のチョコレート香を作っているのかはっきりとはわかっていないのです。
バナナの葉に元々いる微生物が働いているのか、人の手からカカオポッドに伝染っているのか、それともカカオポッドを割る際のナタに潜んでいるのかなどどうして発酵するのかもあまり解明されていないのです。
ただはっきり言えるのは生産国によってカカオの香りが違うので現地独自の微生物が働いているのは間違いないようです。本当に不思議な食べ物ですよね。
カカオは段階的に発酵する
カカオ豆を発酵させる微生物は一種類だけではありません。かなり複雑な段階を経ていろいろな微生物が関与していることが分かっております。
例えば発酵初期には数種類の酵母が働いており、アルコールの一種であるエタノールを生成、果肉の白い粘り気のあるパルプを分解し酵素を分泌しております。
ある程度分解が終わると次は乳酸菌と酢酸菌が働き出します。ここからさらに発酵が進みパルプは完全に分解されます。
あとは芽胞細菌、糸状カビなどが活動を開始し発酵は最終段階へ進むのです。一週間の間にいろいろな変化が現れるんですね~
発酵中の温度は最大50度
植物は発酵が始まると熱を持ちます。カカオ豆も発酵中は熱を放出しますが、その温度は何と50度以上に達するそうです。
その発熱によって今まで活動していた酵母死滅し、カカオ豆自体も発芽しなくなります。
カカオ豆の内部のデンプンやタンパク質も細胞の外に放出され、いろいろな微生物によって更に発酵が進み、糖やアミノ酸が生成されます。
ここで生じた糖やアミノ酸がチョコレート工場で焙煎された時の香りのもとになっており、メーカー独自のフレーバーを決める要素になるのです。
発酵しなければチョコレートにはならない
カカオ豆は発酵によって科学的に変化し、チョコレートの色合いや香り、味わいを作り出します。
この発酵はとても大切な作業でこの発酵がなければチョコレートにならないというほど重要な意味を含んでいるのです。なのでチョコレートは発酵食品と言っても過言ではないと思います。
チョコレートメーカーには独自の香りがあり、それを「ハウスフレーバー」と呼んでいるそうです。発酵や焙煎方法などメーカー独自の方法や秘密があるのでいろいろな色合いや香りになるので本当にチョコレートは魅力がいっぱい詰まっていますね。
これ以外にもナッツや果物などのいろいろな材料と混ぜ合わせるとまた違ったチョコレートになるのも面白いところです。
これも全て高温多湿の自然環境と天然の微生物の助けを借りなければ成し得ないことなので、まさに神々の食べ物に相応しいと思います。
チョコレートの発酵まとめ
今回はチョコレートの製造過程の一つである「発酵」について掘り下げてみましたがいかがだったでしょうか?
今まで何気なくお菓子の一つとして食べていたチョコレートがまさか発酵食品だったとは以外でしたね。
でも深く複雑な味わいを出している食品は発酵食品が多いので、これからチョコレートの見方を少し変えるだけでも面白い発見がたくさんあるかもしれません。
次回はチョコレートの香りを決める「焙煎」について掘り下げて見たいと思います。ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。