
もぐもぐ。ソラジロウです。
チョコレートを作る際にいろいろな機械が登場しますが、その中でも覚えなくてはいけない機械が「コンチェ」です。
チョコレート4大発明でも登場するこの機械ですが、果たしてどんな役割を持った機械なのでしょうか?一緒に学習していきましょう。
コンチェって一体どんな機械なの?
コンチェとは上の写真のようにかなり大型の機械で、チョコレート製造の際にココアバターを均一に行き渡らせる作業(コンチング)を行うための撹拌機を指します。
この作業を行うことによって、チョコレートの粒子を滑らかにしたり、摩擦熱およびその放出によりチョコレート独特の風味を出したり、チョコレートの水分を蒸発させる役割も果たしております。
コンチェはマヤ時代まで遡る?
コンチェを発明したロドルフ・リンツは、チョコレートのザラザラした舌触りを何と滑らかにしたいと、メソアメリカでカカオやトウモロコシをすりつぶしていたメタテとマノをヒントに原理を応用してコンチェを開発しました。
逸話によるとコンチェはリンツが間違えてチョコレートを一晩中ミキサーに掛けたままにしてしまったことがきっかけで誕生したようで、画期的な発見の裏にはリンツの失敗が絡んでいたというのも面白い話です。
コンチェは底の浅い皿の上を石のロールが転がることで、チョコレートの中のカカオや砂糖をもっと細かい粒子に砕くというものです。現在は石のロールではありませんが、原理は一緒なので200年近く経過してもチョコレートを美味しく食べたい欲求は変わらないのですね。
コンチェの名前の由来は巻き貝?
コンチェの名前の由来は、初期に用いられていた容器の形が巻き貝(conch、コンチ)の貝殻に似ていたところから来ているそうですが、ソラジロウはコンチを見たことがないので本当にこんな形の貝殻なのかよくわかりませんw
ただチョコレートの原材料をコンチェに入れて長時間処理することによって、滑らかな舌触りと特有のマイルドで豊かな味が生み出されるなら、名前の由来なんて気にはなりませんよね。
コンチェ一台一億円??
チョコレート工場の中で一番高価な機械が、コンチェだったりするのをご存知でしょうか?
チョコレートを長時間練り続けなくてはいけませんし、水分が蒸発することによって粘度も強くなってきます。ものすごいパワーとエネルギーを使う機械なので、中途半端なものではあっという間に壊れてしまいますね。
なので負荷に耐えるだけの耐久性と複雑なシステムを混んでいる現代のコンチェは、とても一般人では購入することも出来ない高額な機械ということになるのです。
まとめ
コンチェを使うと、チョコレートがより滑らかになりますし、水分が蒸発して流動性が増しますし、カカオ豆に含まれている酢酸も蒸発しますから、より美味しいチョコレートを作ることが出来ます。
しかしコンチェをあまりにも使いすぎてしまうと、チョコレート本来の香味成分も飛んでしまうので、どんなチョコレートを作りたいかによって細かな調整をしないと行けない点もコンチェの難しいところです。
チョコレート検定では必ず出題される問題なので、しっかり役割まで覚えてしまいましょう。ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
